e n a b l e r

結局のところ人生は分からんっていうことね!
今晩はワイン開けて乾杯してから寝るわ!

と、元上司が帰り際に言った言葉だった。
彼女らしい言葉だな、と思った。
今では友達の元同僚Aもきっと、彼女らしい発言だと、
納得するに違いない。

先週に自転車で帰宅途中に急死してしまった
Aの旦那さんを偲ぶ会に行って来た。
検死の結果ははっきりとは出ていないらしいが、
多分心臓発作だろう、ということらしいよ。と親しい友達から聞いた。

偲ぶ会で彼の生い立ちを振り返ると、
16歳の時からの自転車乗りなので、57歳になった今でも
チャリ乗りエキスパートと言えるぐらい、毎日の通勤のシティまで
自転車で行っていたような人だった。

そんな一応“運動をしている”=健康だ。と言われるような人でも、
家を出たが最後、帰ってこない日があるのだ。57歳は今の時代まだ若い。
よって、冒頭の元上司の言葉になるんだけど、
Aの事を思うと胸が張り裂けそうだった。


Aが面接でやってきた時から、それから3、4年ほど一緒に仕事をしただろうか、
小さい職場だったので、家族の話にももちろんなるし、
その旦那さんの話も、馴れ初めの話からその他色々聞いていたし、
もちろん旦那さんともイベントやプライベートでも会ってた事はあった。
スーも仕事の業種が似ているので、活発に議論していたので、聞いた時は
ショックだったようだ。当時4歳ぐらいだった娘さんも
今じゃ11歳になっていた。

自分の死の日を知っていたら、当日も同じことをしていたであろうか。
前の晩にiPadや端末を置いて、愛する人や家族ともう少し今迄の思い出や、
感謝の話をすればよかった。
わいの場合、きっとそんな事を思うのだと思う。

運命というものは素晴らしい偶然等も生み出すものでもあるけれど、
凶悪的に一瞬にしてそういう時をも奪っていく。

故人も業界内ではちょっと名のしれている人だったので、
偲ぶ会も大きいものとなった。

そしてその時に彼の同僚の人達が口を揃えて言っていた、
「肩書云々の前に、彼はEnablerだったわ。」

Enabler、エネーブラー、実現させる人。

とても印象的だった。

一人の人間として誠意を持って、教育者として、人を育て、社会を育てる。
子供3人にもEnablerとしての大切さを日頃教えていたという。

結局のところ、どの会社に勤めたのか、
どんなステイタスを持ったのかではなくて、
自分はどう生きたいのか、なんだな、と思った。

何を実現させたいのか。落合陽一さんのように、
現代の魔法使いとも言えるような、何故か聞いてて
とてもワクワクさせられる言葉だ。

自分がありたい人間であることの大切さ、
再認識させてもらったような気がする。

Aに言葉が見つからなくて書けなかったお悔やみのカード、
今なら書けるような気がしてきた。

悲しいはずなのに、同時に何故か温かみのある
人生の指針をもらった。

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